このBlogでも散々書いてきた、自分の主催ライブイベント”Sugar Addiction”が終わった。率直に言うととても疲れた。次の日は仕事も休みを取っていたが、ほぼ寝て過ごしてしまった。それぐらい疲れたが、楽しかった。しかし、イベントは終わったが、日常は、そしてバンドは何も終わっていない。むしろ、ここから先も続いていくのだ。今回の文章は人によっては「ダサい」「甘えたこと言ってんじゃねえぞ」と思う内容な気もする。それでも、とりあえず書こうと思う。
自分のバンド”Funny Funk Fish”のライブもとても楽しかった。正直に言って、今年度に入ってからFunny Funk Fishがあれだけの人数の前でライブをしたのははじめてだった気がする。ぶっちゃけ「久々に見た」という人が多かったのではないだろうか。アンコール前のMCでも言ったが、今年度、現状の活動はなかなか個人的には厳しいものがあった。
FFFは、仕事の転勤やら何やらがあり、3月の時点で「解散するかも」と言っていた。が、結局転勤はなくなり、解散せずに続けることになった。しかし、「解散するかも」と考えていたので、今年度の活動はその時点でノープランであった。それでも、ちょうどあのふざけたGolgoのMVを出して若干注目も得たタイミングだったので、「まあ曲作ったり、録音したり、ちゃんと練習してたら何とかなるやろ」的な雰囲気でこの2017年度を迎えることになった。バンドは、いまだかつてないぐらい安定したスケジュールで練習でき、ライブのクオリティは良くなっていき、新しい曲も作っていくことができ、録音にも着手した。バンド内部だけでいうと、いい感じだったのである。しかし、目立ったライブやイベントに誘われる数は格段に減った。結局のところ、ノープランなために内側に向いた活動しかしていなかったためだ、と容易に想像はついた。簡単に言うと広報活動不足である。
結局のところ、バンドは外向きにアピールをしなければ、どんどん新たに出てくる活きの良いニューカマー達に隠れ、埋もれていくのである。ただでさえ、世の中は、今まで以上にTwitterのリツイートの数だとか、YouTubeの再生回数で全てが判断される時代になってきたな、とここ最近そういうツイートが増えてきているので、よりそう思うようになった。昔は、何となく世間話や飲みの席での話だった「あのバンドが良い」とか「このバンドが勢いある」と言った話が、あらゆる人が簡単に見れる明らかな「数字」で出る時代になったのである。そして、残念なことに自分のやってるバンドはこういった数字を得るための活動がとても苦手である。何ならGolgoのMVの再生回数も、そんなに良い数字ではない。(かといって、ああいう数字はあてにならないことも多い、と思うけど、あまり書くと多方面をdisって敵に回す表現になりそうなのでやめます。)
ただ、俺自身が好きな、ちゃんと実力があり、かつ生き残っているバンドたちも何かしら世の中にインパクトを残そうと必死な活動をしているな、と周囲を見渡して感じた。そんな中で、せめても何かインパクト残さないとな、と思って考えた結果が「パンケーキ食べ放題」なのである。一度、大学の軽音楽部OB主体の、割と身内感あるイベントでパンケーキを焼き続けた後にライブというのをやったことはあった。その時も本当にしんどかったので、「もう二度とライブの前にパンケーキを焼くとかやりたくない」と思ったのだが、まあ安易に思いつく一番インパクト残すものといえばコレしかないか、という感じだった。
やってみた結果、「パンケーキ食べ放題」は確かにインパクトはあったと思う。フライヤーを配ったり、ネットで告知をした時に、全然関わりのない人からも反応が見えたし、何ならあまりライブハウスに来なさそうな人も興味を持ってくれた気配はあった。ただ、実際当日をむかえてみると、そんな想像を絶する大量の来場者数があったわけではないので、このインパクトがどの程度効果あったのかは分からない。ある意味「出オチ」感もあったのかもしれないが、まあとりあえずこういうバカなことをやっている奴いるんだな、と思ってもらえたらいいか、と考えることにした。
何より当日は見に来てくれた人、出演してくれた人、色んな人が今まで自分がやってきたイベントの中で一番といってもいいぐらい楽しそうな顔をしてくれていたのが良かったな、と思った。協力してくれた方々や、FANJのスタッフの皆さんにもかなり無茶をさせてしまったのかもしれないけれども、とても良い1日にできたのかな、とは思う。こういった当日の楽しそうな人達の顔を見たり、それまでの準備等で、自分や他のバンドのライブやCDを真剣に観たり聞いたりすることで、やっぱり自分は音楽が、そしてライブハウスという場所が好きなんだな、とも思うこともできた。できるならば、こういう楽しいことをまだまだ続けていきたいと考えることもできた。
バンドマンは、泳ぐのを止めると死んでしまうマグロみたいなモノだ。1つ大きいことをやったからといって、動きを止めてしまっては結局先に書いた通り、埋もれていき、息をできなくなり、バンドマンは動きを止めたマグロのように窒息死してしまうのだ。このイベントは終わったが、12月には2本既にライブが決まっているし、幸いなことに1月にもライブが決まっている。これらは、パンケーキ食べ放題みたいなキャッチーなインパクトはない。でも、そういった日常のライブにも、いや、こういった日常のライブにこそ足を運んでもらうためにも、まだまだすべきことはあるはずだ。そして、足を運んでもらうだけでなく、何よりもライブを楽しんでもらうためにも練習もしないといけない。そして、更にまた楽しいことをするためには、何かしら先のことを考えていく必要もある。日常は、バンドは続いていくのである。俺はおそらく、この先もバンドマンとして生きていくためにこういったバカなことを続けていくのだろう。このイベントに来てくれた人も、来ていない人も、なんとなく応援してくれたり、心に留めておいていただければ幸いです。
ちなみに、当日は俺はひたすらホットケーキのタネやホットプレートと真剣に向かい合ってたため、ほとんど写真を撮れてません(この記事にももうちょっと写真載せたかった)。なんか写真くれる人いたら幸いです。